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カラオケキング2022・3月大会審査基準について(詳細版)

カラオケキング3月大会の審査委員長にご依頼をいただきました。

皆様が満足して審査結果を受け、大会を楽しめるように精一杯務めたいと思います。

カラオケキングさんとは

2022年1月から予選が開催され、月のキングを決めます。

各月のキングになると、年間王者の座を争う決勝大会へ進出することになります。

また、何かしらの賞が年間4回以上獲得されるとチャレンジャーとしてキングへの挑戦権が得られ、

こちらも決勝大会に進むことが出来ます。

各月キングの称号を得る喜びは一入でしょうし、

そんなキングを決勝大会で打ち破るチャレンジャーというのも素敵ですね。

年4度の受賞を経なければいけませんからチャレンジャーとして決勝に進むのも簡単な話ではありません。

大会は初年度で一体誰が年間王者、キング・オブ・キングスとなるのか。

今から楽しみです。

毎月審査委員が変わるこの大会で、私は今回3月の審査委員長を拝命致しました。

こちらが大会の情報です。


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さて、私は3月大会の審査委員長ということで、塚原博文先生、広瀬みう先生と一緒に審査員を行い、

皆さんの歌唱を聞かせていただくこととなりました。

今回の大会は私が70%程度もの加重をもつ審査ということで

私の審査点数が順位に大きく影響があるので、

私がどのような審査を行うのかをちょっと詳しく掘り下げいければと思います。

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1〜15位 順位付け

音源でのみ審査を行います。

ベストパフォーマンス賞はじめ特別賞の各賞

歌唱を聞きながら動画を見て受賞者の選定を行います。

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審査基準について詳細

70%:聞き手に対して聞きやすい歌唱内容であるかどうか

聞き手が違和感なく、聞きやすい歌唱の内容になられているかどうかを精査します。

ミスの頻度、ミスの程度に応じた失点指摘を行います。

高い歌唱技術を感じたものに加点指摘を行います。

音高の管理、リズムの管理、発声技術などが軸になります。

音と音の繋がりが自然であるかどうか、

歌詞がクリアに発音されているか、

意味を持って聞こえる歌詞読みになられているか、

不自然なアクセントづけになられていないか、

など実は挙げ始めたらキリがないのですが

「聞き手が自然に歌唱を聞けるかどうか、違和感がないかどうか」を考えて歌唱をいただきたいと思います。

どんなに表現が素晴らしい歌唱も、ミスが多くて粗く自然に聞き難い歌唱に高い得点が付されてはいけないと私は考えています。

大会の審査員をやっていると

「ミス」と記載すると原曲通りに歌唱しなくてはいけないのか。というご質問を多く頂戴します。

例えば、歌唱することが難しい音の運びがあった時、

自分の苦手な音の並びになっている時などに、

原曲とは異なる音程に変更して、歌唱をしやすくする工夫があっても良いと私は考えていますし、

私は審査を行う際に、そういった工夫に対して失点の指摘を行いません。

また、自分はこういう風に歌いたいな、こういう歌唱の方が魅力が増すな、

というアレンジについても私は歓迎したいと考えています。

原曲通りに歌唱しないと失点ということは致しません。

その際に、聞き手にとって違和感に感じないものに仕上げることが重要です。

歌いやすさや魅力提出を追求するあまり、

楽曲の雰囲気を損ねるのは良くないと思いますので、注意が必要であろうと思います。

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30%:聞き手にとって歌唱の魅力が感じられる内容であるかどうか

聞き手が1曲の歌唱を聞き、満足度の高い歌唱内容であるかどうかを精査します。

高い歌唱技術、表現力の高さ、魅力の提示が感じられた箇所に加点指摘を行い、精査させていただきます。

ただ綺麗に歌うだけではなく、

「ここを聞いてね」と聞き手に提出するような魅力を作ることは

聞き手が歌唱を聞いて満足出来るかどうかに影響があります。

そのシンガーの個性を出していいと私は考えています。

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ミスなのか工夫なのか

審査をしていると、

ここはシンガーが意図的に工夫をしている箇所なのか、単純にミスをしているのか判断を悩むことがあります。

私はシンガーが行った工夫、魅力提出を積極的に加点としたいと思って今日まで審査をしています。

しかし判断に悩んだ場合には、ミスとして失点指摘をすることが圧倒的に多いです。

ミスなのか、工夫なのか判断がつき難い場合、「実際にはミスなのに加点を行う」というは正しい審査ではないからです。

よくあるのは「タメ」なのか「遅れ」なのか問題ですね。

タメ歌唱がタメ歌唱として聞き手に伝わるように歌唱されているのか、が重要です。

シンガーが工夫したよ!と主張しても、その通りに聞き手に届かなければせっかくの工夫も力を発揮しません。

聞き手に届いて初めて魅力の提示となるわけです。

工夫をした箇所は聞き手が自然にそれを受け取れるように気を付けてみて下さい。

やりすぎないように、違和感とならないよう注意が必要ですから、

やっぱりこう考えてくると、歌を上手に歌うのってやっぱりとても難しいことだと思いますね。

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長文でしたがちょっと審査について私が普段考えていることを記載してみました。

カラオケキング3月大会、皆様からたくさんのご参加をお待ちしております。